リバーサイドヴィラ 共用部
暮らしていることが
誇りに思えるような
空間作りを。
テーマは、森と水の〈リゾートヴィラ〉
二棟構成の大型マンション共用部の
インテリアデザイン
01
課題
パークホームズ横浜本郷台 リバーサイドヴィラは、2万2,000㎡の敷地に建つ二棟構成の大規模マンションです。「THE WEST」は〈森〉、「THE EAST」は〈水〉と、それぞれ異なるコンセプトを掲げていた二棟の共用部について、三井デザインテックは照明を含めた内装デザイン監修と家具の選定を任されました。ここに訪れた時の印象を、インテリアデザイナーの辻瑠衣は次のように話します。
「周りには高い建物がなく、空が広く感じられました。そばに川が流れていて、そのほとりの歩道もきれいに整備されています。周辺の環境も合わせるとまるでリゾートのような雰囲気がありました。マンション本体のコンセプトも〈森のリゾート〉〈水のリゾート〉と決まっていたので、そのイメージで内装デザインを検討していきました」
テーマは違っても二棟の共用分の構造は似ていることから、営業の牧俊介は次のような課題を挙げていました。
「同じマンションなので統一感を持たせながらも、二棟を差別化しなければなりません。その表現をどうするか。また、ファミリーターゲットなので、親しみやすいカジュアル感がありつつ、大人っぽい高級感・上質さも同居させようと、辻と細かく打ち合わせを重ねました」
02
提案
〈リゾートヴィラ〉をテーマに、辻は「自然を感じ、さまざまな〈楽しむ時間〉のある空間」を二棟の共通コンセプトに掲げました。レイアウトは統一し、色や素材、家具やオブジェなどのアートでそれぞれ個性を持たせています。
「ロビーラウンジは建物の第一印象になるので、どちらも上質感のある空間を目指しました。〈森のリゾート〉のWESTは、ウォルナット材やグリーンをベースに、落ち着いた温かいイメージで、重厚感のある直線的な建築空間に。一方、〈水のリゾート〉のEASTは、グレーやホワイトをベースに爽やかで明るい大人のリゾートを演出し、曲線的な建築空間にしています」
ポイントとなるのは、吹き抜けの天井にあるハンギングオブジェです。WESTにはきらきら光る木漏れ日を、EASTにはこぼれ落ちる水の雫をイメージしたオブジェを設置しました。「くつろぐ時間をつくってもらえたら」と、全面ガラス張りの窓から庭を見ることができるコーナーも。WESTにはフリッツ・ハンセンの個性あるラウンジチェアを、EASTにはB&B italiaのアウトドア用のラウンジチェアを置き、それぞれの空間を象徴する個性的な家具を選びました。
「WESTのキッズルームは、木や動物が描かれた特注の壁紙を使って、可愛らしい感じに仕上げています」
03
まとめ
感性を刺激する要素を巧みに取り入れて、テーマにそって演出する辻のデザインが生き、「二棟とも評価は高かった」と牧は言います。
「郊外のファミリーマンションから都心の高級マンションまで、幅広いバリエーションの物件で、モデルルームや共用部のコンセプト立案、デザイン・設営などを手掛けています。そのため当社では、エリアや物件に合わせて、最適な提案ができ、それを実現することができる。それが強みだと思います。デザインの幅をさらに広げるためにも、さまざまなプロジェクトを進めていきたいと思います」
最後に、辻は共用部デザインのやりがいを次のように語りました。
「マンションの共用部はそこで暮らす人が、10年、20年とずっと使う場所なので、心地よいのはもちろん、暮らしていることを誇りに思えるような空間作りを目指しました。スケールが大きく、天井も高いダイナミックな空間をデザインできる、それがとても楽しかったです」
PROJECT MEMBER
牧俊介
辻瑠衣
INFO
パークホームズ横浜本郷台リバーサイドヴィラ
名称 パークホームズ横浜本郷台リバーサイドヴィラ
所在地 神奈川県横浜市栄区
クライアント 三井不動産レジデンシャル
請負内容 共用部(THE WEST:エントランスホール・ライブラリー・テラス・キッズルーム・パーティールーム/THE EAST:エントランスホール・ホワイエ)の内装デザイン監修、FF&E選定、FF&E納品
竣工年月 2020年11月
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