P R O J E C T
S T O R Y
ビル共用部
Project:ビッグス新宿ビル共用部改修工事

線引きせず、
互いの分野に踏み込む
ことで課題を解決。

時代とともに趣が増す
〈長く愛されるデザイン〉へ
築35年のビルの共用部改修工事

01

SUBJECT

課題

築35年になるビッグス新宿ビル(以下ビッグス)の共用部改修工事は、数社のコンペティションを経て、三井デザインテック(以下MDT)の提案が採用されました。デザインの佐野翠は、選ばれた最大の要因を「年月が経過しても長く愛されるデザイン」だったと話します。

「ビッグスは、デザインの改修は必要でしたが、骨格はしっかりしているビルでした。その良さを生かし、さらに高めていきたいと考え、コンセプトを〈ヴィンテージ×リラックス〉としました。優しさを感じられる光や植物、趣のある鉄や大きな板目模様の木、大判タイルなど職人の手仕事が感じられる素材を選び、月日が経っても変わらず好まれる意匠を取り込んだ、心地よい空間を目指しました」

「ビルのブランド発信のためには重要」と考え、要望書にはなかった新しいロゴも提案。時代に左右されない、安心感・信頼性を感じられるビルブランドを意識したロゴデザインが好評を得て、ビル1階入口をはじめ、建物内のほとんどのサインに採用されました。

「今回は共用部とあって、耐久性や工事中の安全面の配慮なども求められました。メンテナンス性もしっかり考慮した〈長く愛されるデザイン〉を、現場に収めていく工程は大変だったと思います」

02

PROPOSAL

提案

地下鉄の駅からの動線となる地下2階から地下1階、廊下やエントランスに1階の外部まで、MDTが手がける共用部分は〈ビルの顔〉でもあります。同時にそこは、不特定多数の利用者が行き来する場所です。工事担当の古川隼人は、仮設計画の細部に気を配ったそうです。

「地下の商業エリアは営業を続けながらの工事だったので、通行止めにする場所や期間にも配慮しました。夜の工事が終わると、朝方実際に自分で動線を歩いてみて、問題がないか確認したりもしました」

工務担当の尾崎一雄がこだわったのは、「大判タイルを使用する上での、安全性、耐久性を考慮した工法」です。

「現場で困ったことがあると、MDTのテクニカルグループに相談、チームメンバーの対応も早く、スムーズに解決できました」

営業の酒井綾香は、「MDTならではの部署間のコミュニケーション」が功を奏したと振り返ります。

「自分の仕事はここまでと線引きすることなく、互いの分野に踏み込んでひとつの課題を解決していこうという体制。このMDTの強みが、特に活きた現場でした」

03

SUMMARY

まとめ

「完成後、クライアントをはじめ、いろんな方に感謝のお言葉をいただいたこともうれしかったですし、共用部をリニューアルしたことで、事務所フロアの空き区画へのテナント入居も決まったそうです。この実例をもとに、新しいお客様にもアピールしていきたいです」

喜びを交えて、今後の展望を話す酒井。尾崎は「広い範囲の共用部の改修工事、そのノウハウを次につなげたい」と抱負を語ります。今回のプロジェクトを通して、設計デザインのやりがいを再認識したというのは、佐野です。

「多くの人が行き交う場所の〈顔〉を変えて、景色のなかに馴染んでいる自分のデザインを見ると『やっぱり、いいな』と感じました。たくさんの方にMDTのデザインを見ていただける場所ができました。大切に選んだひとつひとつのマテリアルが、広い範囲に展開している。これからも、空間全体だけでなく、素材ひとつにもこだわっていきたいと思います」

PROJECT MEMBER

酒井綾香

営業
スペースデザイン事業部
営業推進グループ

佐野翠

デザイン
クリエイティブデザインセンター
デザイン第6グループ

尾崎一雄

工務
スペースデザイン事業部
工事第1グループ

古川隼人

工事
スペースデザイン事業部
工事第1グループ

INFO

ビッグス新宿ビル

名称
ビッグス新宿ビル
所在地
東京都新宿区
クライアント
東京リアルティ・インベストメント・マネジメント
請負内容
共用部改修工事(デザイン・設計・施工)
竣工年月
2021年10月15日
「ビッグス新宿ビル」の事例を見る
三井デザインテックをもっと知る
ビル共用部事業について知る
C O N T A C T