三井デザインテックは、このたび武蔵大学のキャンパス校舎にあるトイレの改修工事を担当いたしました。今回の工事は大学にとって意義のある計画であり、弊社がその計画に参加できたことは大変名誉なことでした。

武蔵大学平林学長と服巻管理課長に、インタビューをお願いしたところご快諾いただきましたので、今回の改修工事に至る背景や経緯、工事全般の評価を伺うとともに、同席した弊社デザイン担当の、コンペティションの際注力した内容と合わせてご紹介します。

武蔵大学 平林学長インタビュー

Q : 築85年を超えた校舎を改修することに至った背景・経緯をお聞かせください。

平林学長: 大学の変遷を振り返ってみると一昔前の時代は郊外へキャンパスを移転する大学が多くありました。しかしながら、昨今では少子化問題等環境の変化から都心回帰が進んでいます。都心では郊外と違い土地は狭いですが、規制緩和が校舎の建築の高層化をもたらしました。武蔵大学では都心にありながら幸い敷地に緑が多くあります。そこで、高層化した無機質な建物ではなく、古きよき時代の建築を活かし、温かみと機能性が共存する、伝統と現代を織り交ぜた校舎にしたいと考えました。

Q : 今回の改修ですが、なぜトイレなのでしょうか?

平林学長: 日頃から学生に大学のさまざまな環境について、問題があるかどうか問い掛けをしています。学生の不満に多くあげられていたのがトイレでした。今回改修対象の2号館・3号館で授業があっても、学生はトイレのために8号館を利用していることが分かりました。理由を聞いてみると、暗い、汚い、出入口に扉がないため寒い、などがありました。これは大変大きな問題です。早速管理課と打合せし実施計画に着手した訳です。校舎の改修は通常春休みや夏休みに行いますが、今回は12月から着手し2月の入試前に竣工させることを目標としました。その為には、工事エリアの授業を極力他の空いている教室へシフトしてもらうなど、工事業者の協力だけでなく教務を始めとする学内の方々にも協力をお願いしました。結果、目標の入試に間に合わすことが出来たことは大変嬉しく思います。私達は、学生(保護者の方々) から施設費をいただいています。その有効活用として学生に還元することがとても大切であると考えています。

武蔵大学 服巻管理課長インタビュー

Q : 三井デザインテックを採用された理由を教えて下さい。

服巻管理課長: 今回のトイレ改修にあたっては、数社にコンペの参加依頼をしました。三井デザインテックの提案からは、武蔵大学のことを良く勉強されたと感じました。大学の風土だけでなく、キャンパス内にある学園のシンボル「欅」を壁紙のデザインに取り入れたこと、学生らしい明るく気持ちの良い空間など、素晴らしい提案をしてもらったと思います。また、コストパフォーマンスも他社との差別化になりました。

Q : 工事期間中の弊社の対応についてお聞かせください。

服巻管理課長: 大学側の細かい要望にひとつひとつ丁寧に応えて下さり、大変良いコミュニケーションが取れていたと思います。お陰で安心して任せられ、事故・クレームもなく無事に終えることが出来ました。初めての依頼でしたが合格点ですね。これからも、築85年の建物の改修として、アカデミックで重厚感のある提案を期待しています。

武蔵大学ホームページ

三井デザインテック デザイナー黄インタビュー

Q : 今回のコンペティション要項から最初に考えたことは何でしょうか?

黄: 私の年齢が学生さんに近かったこともあり、今回のプロジェクトメンバーとして参加することになりました。同世代の視点から、「学生さんに受け入れられる、ファッションセンスのある」デザインをキーワードに考えました。最終的には学生さんに「武蔵はいいよね」と思っていただけるところまで繋げていきたいと思いました。

Q: 具体的にデザインはどのように考えましたか?

黄: キャンパスを自分の足で何度も歩いて見ました。そこで、気がついたのは武蔵大学には緑が沢山あることです。この沢山の緑をデザインに持ち込めないか、と考えて" シーズンウォール" としてキャンパスにある欅や小川を表現してみることにしました。これをベースとして、明るさや安心感を醸し出すデザインに発展させ、要望である機能性を加味して全体のデザイン構成として提案しました。特に全体の色使いに注意し、清潔さ透明感を感じられる空間にしたいと思いました。2 号館では、空間構成に気を配り、「ウェイティング⇒パウダーコーナー⇒ブース」と各空間の役割を明確に表現しました。3号館では、部屋が狭いですが天井の高さを活かすため、ミラーを活用し圧迫感を取り除けるよう配慮しました。

インタビュアー: 三井デザインテック 広報チーム 馬渡

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